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ACTUS STYLE BOARD

スタッフスタイリング

「伝統と革新」

2023.08.13


家具には伝統的なデザインを提供するメーカーと革新的なデザインを提供するメーカーがあります。
前者が1から2を生み出すメーカーだとすれば、後者は0から1を生み出すメーカーといったとこでしょうか。
私は後者のようなメーカーが好きなのですが今回ご紹介するのは伝統的なデザインを提供するメーカーから発売している0から1を生み出すチェアです。

その名も「N01 CHAIR」(エヌゼロワンチェア)。
nendoデザイン事務所が1872年創業のFritz Hansen社のためだけにデザインしたチェアです。

伝統的なメーカーのフリッツハンセン社といえば1955年にデザインされた成型合板技術の傑作とも言えるセブンチェアや1952年のアリンコチェアなどが有名です。

そんなメーカーから突如として登場したN01チェア。
外見はよく見る木製チェア……のように見えてあれ?座面がちょっと違う!

座面の両端が内側にカーブしてるではありませんか。
通常、椅子をデザインする時、お尻のカーブに合わせて少しだけ座面を内側にカーブさせることはあります。
しかし、このチェアはお尻から太ももの外側を包み込むような斬新なカーブにデザインされています。これが実に座り心地がいいのです。
さらに背板の大きさがしっかりと背中をホールドしてくれ、短めな肘掛けがまるで座る人の肘を待っていたかのように丁度よい位置で出迎えてくれます。

また、座面と背板をセブンチェアのように9層の成型合板で仕上げており、その見た目を軽やかにしています。

カラーにもこだわりがあります。
カラー展開はビーチ、オーク、オークブラックの3色。
ビーチとオークはセブンチェアなどと同じ質感のものですがオークブラックだけは違うのです。
セブンチェアやアリンコチェアに使われるブラックはNo.195であるのに対し、N01チェアに使われるのはNo.196という艶消しブラックなのです。
このブラックはN01チェアでしか採用してない色です。

私は京都のとある懐石料理店でこのチェアに出会いました。
座り心地の良さとスタイリッシュなデザイン。
既知の木製チェアとは違う存在感。
伝統と革新的で洗練されたデザインのマッチング。
伝統と革新は案外、隣同士なのかもしれません。

あなたもこのチェアに1度座ったら忘れられなくなることでしょう。

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